炒ったクルミと柿を、クリーミーな豆腐とゴマで和えた柿の白和えをご紹介します。秋の味覚を美しく演出してくれる一品です。上品な白和えは、白ワインや日本酒との相性も抜群です。
私と同じくらい柿が好きですか?こちらの 秋の柿サラダ を是非チェックしてみてください。フルーツのおいしさを生かした、かるくさっぱりとしたデザートサラダです。
白和えとは
白和えとは、豆腐と、白ごまや白味噌をすり混ぜて和えた日本のサラダです。家庭で作られるのはもちろんのこと、高級な 懐石 料理店でも出される一品です。白和えの歴史は1643年にまで遡ります。
10~11月が旬の白和えにぴったりの柿は、秋の風物詩として知られています。また、柿釜に盛りつけることで、より一層秋の印象を深めてくれます。
白和えの読み方は「し・ら・あ・え」です。豆腐で作るあえ衣を「白 (しろ) 」、和え (あえ) は「和えること」を示します。2つ単語が組み合わさることで「しろ」の発音は「しら」に変化し、豆腐のあえ衣で和えたお野菜を意味する「白和え」となります。
精進料理
白和えは、日本の仏教僧の伝統である精「精進料理」 の影響を受けたともされる料理です。精進料理は、13世紀に禅宗が日本に広まったことから、日本での発達が進みました。仏教の伝統に従い、精進料理は完全菜食主義で、動物性食品は一切使用しません。また、タマネギやニンニクなどの強い風味の使用も避けるようにとされています。
一般的に、豆腐のような大豆を原料とした食品は、精進食事にタンパク質を取り入れるために使用され、旬の野菜や果物など、味や栄養がぎっしり詰まった料理と一緒に提供されます。シンプルなイメージのある精進料理ですが、実際は彩り豊かで、調味料に頼ることなく野菜等の自然な味を生かした風味が特徴です。
材料
- 柿 - 柿には、甘みとコク、酸味の混じる独特の味わいがあります。柿は熟していないとおいしくありません。熟していない柿は硬いのが特徴です。熟した柿は、すぐに皮が破れてしまいそうなほどかなり柔らかくなります。
- 木綿豆腐
- ほうれん草 - または春菊。
- 醤油
- クルミ - クルミは炒ることで、ナッツの風味と香りを増し、柔らかい柿や豆腐とは対照的な歯ごたえを楽しむことができるように仕上げます。
- グラニュー糖
- 白ゴマペースト
- 塩 - ここで加える塩は、柿の甘さとのバランスを取るために使用しています。柿の甘さ加減に合わせて、お好みで量を調整してください。
- 炒った白ごま
それぞれの分量については下のレシピカードをご確認ください。
代用
木綿豆腐 - 豆腐の塊を残したい場合は木綿豆腐を、よりクリーミーなあえ衣にしたい場合は絹ごし豆腐を使用します。
ほうれん草 - 柿の白和えでは、ほうれん草ではなく、春菊がよく使われます。苦みのある春菊は甘い柿とのバランスが非常に良いためです。ですが、このレシピでは、アジア以外の地域の読者でも手に入りやすいほうれん草で作りました。春菊でお作りいただいてももちろん大丈夫です。
白ゴマペースト - このレシピでは、すりごま (白) 大さじ1杯で代用いただけます。
バリエーション
柿の白和えではほうれん草や菊菜を使いますが、白和えには他にも様々な野菜を使ってお作りいただけます。以下にその一例をご紹介します。
- さやいんげん
- にんじん (細切り)
- こんにゃく
- ひじき
- えだまめ
- ブロッコリー
- ブロッコリーニ
- しめじ
作り方
中くらいの鍋に水と塩を入れ中火で沸かします。木綿豆腐を一丁そのまま切らずに入れ、2分ほど茹でます。
豆腐を鍋から取り出し、ペーパータオルに包んでおきます。鍋のお湯は捨てないでください。
豆腐を茹でていたお湯にほうれん草を入れます。柔らかくなるまで数分間茹でます。
ほうれん草を鍋からざるに移し、水分を押し出すようにして水気を切ります。鍋のお湯は捨てても大丈夫です。 ほうれん草に 醤油をかけ、再度水気を絞り出します。
次にクルミを炒ります。 スキレット を中火にかけ、クルミを加えたら混ぜながら数分、焦げ目がついて香りが出るまで炒めます。出来上がった炒ったクルミは火からおろしておきましょう。
この工程では すり鉢とすりこぎ があると便利ですが、必須ではありません。豆腐をざっくりとちぎり、砂糖と一緒にボウルに入れます。
豆腐がペースト状になり、砂糖とよく混ざるまですり混ぜます。
練りゴマと塩少々を加えて、もう一度すり混ぜます。
柿は皮をむき、適量を一口大に切ったら豆腐に加えます。柿はかなりジューシーで崩れやすいので、崩さないよう優しく混ぜ合わせます。
ほうれん草とクルミを加え混ぜます。味見をして、お好みで塩を少し足してもいいです。
ポイント: 柿の甘さとのバランスを取るために塩を使用しています。柿の甘さ加減に合わせて、お好みで量を調整してください。
柿の白和えに、炒った白ごまをふりかけてすぐにお召し上がりください。
柿釜の作り方
美しい柿釜に白和えを盛り付ける場合は、柿を2つ用意してそれぞれくり抜く必要があります。
柿のヘタ部分を切り、蓋として使用します。柿の底も切り落として平らにし、転がってしまわないようにしましょう。
スプーンを使って、柿の果肉を丁寧にくり抜きます。
ポイント: 柿釜からすくい取った果肉のうちの1個から白和えでお使いいただけます。余った分はおやつとしていただきました。
用意した2つの柿釜に白和えを均等によそったら、炒った白ごまをふりかけます。出来上がった白和えはすぐにお召し上がりください。
キッチングッズ
このレシピでは以下のキッチングッズを使います。
- 中くらいのサイズの鍋
- ペーパータオル
- スキレット
- モルタルとペストル や すり鉢とすりこぎ
- 良く切れる包丁 - 熟して柔らかくなった柿をきれいに切り、柿釜を作るためには、かなり切れ味の良い包丁が必要です。
ポイント: すり鉢とすりこぎは、日本版モルタルとペストルです。すり鉢は釉薬を塗った陶器の鉢で、内側には釉薬を塗らず、すり潰す際に助けとなるようザラザラした模様が施してあります。すりこぎは、磨耗を防ぐために木で作られたすり棒です。
保存
残った白和えは密閉容器に入れて冷蔵庫で24時間保存できますが、柿がジューシーなので、すぐに食べることを強くおすすめします。出来たてを召し上がるのがベストです。
FAQ
読み方は「し・ら・あ・え」です。
📖 レシピ
柿の白和え
- 準備: 5分
- 調理: 7分
- 合計時間: 12分
- 分量: 2 人前 1x
- 分類: 前菜
- 国: 日本製の
説明
トーストしたクルミ、ほうれん草、甘い柿を豆腐とゴマで和えた、とっても美味しい柿の白和えをご紹介します。
材料
柿の白和え:
½ 柿
100 g 木綿豆腐
100 g ほうれん草 *
1 大さじ 醤油
2 大さじ クルミ(刻んだもの)
2 小さじ 砂糖
1 大さじ 白ごまペースト **
塩(お好みに合わせて)
炒った白ごま
柿釜:
2 柿
作り方
柿の白和え:
中くらいの鍋に水と塩を入れ中火で沸かします。木綿豆腐を一丁そのまま切らずに入れ、2分ほど茹でます。
豆腐を鍋から取り出し、ペーパータオルに包んでおきます。鍋のお湯は捨てないでください。
豆腐を茹でていたお湯にほうれん草を入れます。柔らかくなるまで数分間茹でます。
ほうれん草を鍋からざるに移し、水分を押し出すようにして水気を切ります。鍋のお湯は捨てても大丈夫です。 ほうれん草に 醤油をかけ、再度水気を絞り出します。
次にクルミを炒ります。 スキレット を中火にかけ、クルミを加えたら混ぜながら数分、焦げ目がついて香りが出るまで炒めます。出来上がった炒ったクルミは火からおろしておきましょう。
この工程では すり鉢とすりこぎ があると便利ですが、必須ではありません。豆腐をざっくりとちぎり、砂糖と一緒にボウルに入れます。
豆腐がペースト状になり、砂糖とよく混ざるまですり混ぜます。
練りゴマと塩少々を加えて、もう一度すり混ぜます。
柿は皮をむき、適量を一口大に切ったら豆腐に加えます。柿はかなりジューシーで崩れやすいので、崩さないよう優しく混ぜ合わせます。
ほうれん草とクルミを加え混ぜます。味見をして、お好みで塩を少し足してもいいです。
ポイント: 柿の甘さとのバランスを取るために塩を使用しています。柿の甘さ加減に合わせて、お好みで量を調整してください。
柿の白和えに、炒った白ごまをふりかけてすぐにお召し上がりください。
柿釜:
柿のヘタ部分を切り、蓋として使用します。柿の底も切り落として平らにし、転がってしまわないようにしましょう。
スプーンを使って、柿の果肉を丁寧にくり抜きます。
ポイント: 柿釜からすくい取った果肉のうちの1個から白和えでお使いいただけます。余った分はおやつとしていただきました。
用意した2つの柿釜に白和えを均等によそったら、炒った白ごまをふりかけます。出来上がった白和えはすぐにお召し上がりください。
美味しく作るコツ
* 一般的に、柿の白和えはほうれん草ではなく春菊を使って作られます。このレシピではあえてより身近な材料であるほうれん草を使っています。
** 日本国外で練りごまを購入する場合、アジア食品を取り扱っている市場で探してみましょう。白すりごま大さじ1杯でも代用できます。
栄養素
- 1食あたり:
- カロリー: 367
- 糖質: 5 g
- 塩分: 226.4 mg
- 脂質: 12.5 g
- 炭水化物: 60.9 g
- タンパク質: 10.5 g
- コレステロール: 0 mg
キーワード: 白和え、豆腐サラダ
Adelle says
Absolutely beautiful and delicious. I cannot wait to have company to served them this dish. Thank you for sharing.
アシャ says
Thanks for the kind review 🙂
Terri says
Just WOW. This looked so appetizing I had to try it.Great recipe.
アシャ says
Thanks! Glad you liked it.
Dana says
I love this. Never had persimmon before - it's amazing. Definitely going in my 'entertaining guest' recipe folder.
アシャ says
Thank you. This is definitely a beautiful dish for entertaining.
Bethany says
This is an excellent recipe, the flavor is beautiful! I didn't have sesame paste so subbed a blend of tahini, miso paste and sesame oil. Delicious!
アシャ says
Thanks so much Bethany, I'm glad you enjoyed it!
Maria says
I lucked out and found some 'good' persimmons at my grocer. Was hoping I would to try this recipe.
It's soooo good. Cannot wait to show off to my friends when I serve these.
アシャ says
Thanks Maria 🙂 Yes, unfortunately a lot of them seem to get banged up on their journey.