麻婆豆腐は、中国四川省発祥の非常にポピュラーなお料理です。柔らかくてなめらかな絹ごし豆腐を、ひき肉 (一般的には豚肉か牛肉の) 、にんにく、しょうがと一緒に、辛い黒豆ソースで煮込んで作ります。コクがあり、スパイシーで、香ばしく、ピリッとした刺激があって香りがよく、白いご飯と一緒に食べると最高。絶対に試す価値のある一品です。何よりも、30分もかからずにできる手軽さも魅力ですね!
美味しいソースたっぷりのこの豆腐料理を、シンプルなジャスミンライスを添えて召し上がれば、手軽に作れる平日の夕食メニューとして、あなたにもきっと気に入っていただけるはず。このレシピの特徴は、レストランで食べるような本格的な麻婆ソースです。低カロリー、高タンパクでヘルシー。また、味つけをアレンジするのも簡単で、お好みの味や辛さに調整いただけます。
材料のリストを見てびっくりしないでくださいね。このレシピで必要になる四川料理の材料は、通常とても手に入れやすく、他の美味しいレシピにも使用できます。例えば、麻婆豆腐同様に有名で素晴らしい四川料理、 水煮牛肉 (牛肉の唐辛子煮込み) を作る際にも使えます。
材料
- 四川花椒粉 - (Huājiāo fěn / 花椒粉) 四川料理の定番で、山椒の実を乾燥させたものです。舌にピリッとした痺れるような刺激を与える効果があります。味は少し苦く、松の木のような香りとレモンのような柑橘系の香りがあります。花椒自体に辛味はありませんが、ピリッとした刺激が風味を引き立てるので、唐辛子と組み合わせて痺れるような辛さ (麻辣) を出すのに使われます。加える量はお好みで調整してください。
- 豆板醤 - (Dòubàn jiàng/豆瓣醬) うま味、塩味、辛味の強い四川の唐辛子味噌。四川料理では一般的な食材で、お料理に素晴らしい香ばしさを加える発酵豆で作るスパイシーなペーストです。メーカーによって塩分や辛みが大きく異なるので、使用する量は調整が必要な場合があります。できれば、ピーシェン豆板醤 (Píxiàn dòubàn / 郫县豆瓣) をお求めください。ピーシェンは四川にある地方で、最高の 豆板醤の産地として有名です。調理前に軽く刻む必要があるかもしれません。
- 豆腐 - 四川風麻婆豆腐で使う豆腐の種類は、お好みでお選びいただけます。とろけるような食感が麻婆豆腐に良く合うので、私は絹ごし豆腐を使っていますが、激しく混ぜると崩れてしまうことがあります。英語では「Medium-firm (固さ-中)」と表記されることもある柔らかい豆腐も、扱いやすいので人気があります。もっと固めの豆腐を好む方もいらっしゃいます。本当にお好み次第ですね!
- 豚ひき肉 (赤身)
- ゴマ油
- にんにくとしょうが - ソースに新鮮で刺激的な香りとにんにくの風味を加えます。 マイクロプレイン社のゼスターグレーター を使って細かくすりおろします。
- 減塩鶏ガラスープ
- 醤油
- コーンスターチ - 水溶きコーンスターチでとろみをつけます。
- ラー油
- 白砂糖 - なくても構いませんが、塩味と辛味のバランスをとるのに役立ちます。
- ワケギ
それぞれの分量については下のレシピカードをご確認ください。
代用
- 四川花椒粉 - 粉末のものが見つからない場合は、ホール状の 四川花椒 の実を すり鉢とすりこぎ か、スパイスグラインダーで粉末状に挽いてお使いください。
- 豆板醤 - 豆板醤は、麻婆豆腐にうま味を加えるために重要な材料で、代用いただけるものはありません。韓国の調味料で、豆を使って作る辛いペースト、 コチュジャンを使ってみても美味しいかもしれませんが、味わいは異なるものになります。
- 豚ひき肉 - 牛ひき肉で代用するのが一般的です。お好みで鶏や七面鳥のひき肉を使っても良いでしょう。
- ワケギ - 四川省では一般的に葉ニンニク (suànmiáo / 蒜苗) を使います。このレシピではどちらをお使いいただいても問題ありません。
バリエーション
- 辛くする - このバージョンの麻婆豆腐は、巷に出回っている、舌がしびれて汗が出るガチのものよりも、少しマイルドに作りました。このレシピはどちらかと言えば、マイルドから中間くらいの辛さ (辛さ耐性によりますが) に仕上げています。ですが、お好みにより簡単に調節していただけます。更にスパイシーにするためには豆板醤か ラー油 を追加してください。
- 辛さ控えめ - 豆板醤はマイルドなものを使い、ラー油と花椒粉は減らすか省いてください。
- ピリッとした刺激を増減させる - 私は四川山椒粉を小さじ1杯使います。この量で心地よく軽いピリッとした刺激を加えることができます。刺激をもっと強くしたい場合は、もう少し多めに加えてください。その場合、苦味とのバランスを取るために、砂糖をもう少し加える必要があるかもしれません。また、量を半分に減らせば、ピリッとした刺激は軽くなり、苦味やハーブの風味も弱まります。
- 豆 - 麻婆豆腐には、 豆豉(ドウチー) と呼ばれる中国の発酵黒豆が含まれているバージョンもあります。土の風味と塩味があり、よく豆板醤と組み合わせて使われます。豆豉はお好みで加えてください。料理の味に大きく影響しません。
- グルテンフリー - 麻婆豆腐の重要な材料である豆板醤は、ほとんどのメーカーで小麦が使われていますので、グルテンフリーの豆板醤を選んで使う必要があります。
- ヴィーガン向けに - お肉の代わりに椎茸のみじん切りを使用します。鶏ガラスープの代わりに野菜スープか水を使います。
作り方
調理を始める前に、材料の下ごしらえは全て準備しておきましょう。このお料理はすぐに出来上がりますし、準備しておくことで、かなり楽に作ることができます。
ノンスティック加工の大きめのフライパン、または 中華鍋 にゴマ油小さじ2を加え、中火で加熱します。花椒粉を加え、30秒炒めます。
次に刻んだにんにく、すりおろしショウガ、豆板醤を加え、1分ほど炒めます。
次にひき肉を入れ、色が変わってパラパラになるまで炒めます。豚肉を炒めている間に、小さなボウルにコーンスターチと大さじ2の水を入れて混ぜ、とろみを作ります。
豚肉に火が通ったら、鶏ガラスープ、醤油、とろみを入れて混ぜます。1分ほど、少しとろみがつくまで加熱します。
ラー油をソースに入れて混ぜ、角切りにした豆腐をそっと入れます。お豆腐の形が崩れないようにかき混ぜながら、5分ほど煮込みます。
砂糖、ワケギ、ゴマ油を小さじ1入れて混ぜ、さらに1分加熱します。
麻婆豆腐は、ふっくらと炊いたご飯と一緒に食べると、この素晴らしいソースがしみこんで最高に美味しくお召し上がりいただけます。
ポイント: 四川料理のレストランでは、 四川花椒粉 を料理を出す直前にもうひと振りするのがポピュラーです。
お召し上がり方
四川風麻婆豆腐は、シンプルに炊いた白米と一緒にいただくことが想定されています。麻婆豆腐単体で食べるには味が濃すぎます。炊いたご飯 (一般的には ジャスミンライス) は、辛くて塩辛いソースを染みこませて食べるのにピッタリです。また、麺と一緒に食べるのを好む方もいます。麻婆豆腐はメインディッシュとしても、いろいろなお料理と一緒に出して一食分の食事としてもお楽しみいただけます。
キッチングッズ
- 中華鍋 や、ノンスティック加工の大きめのフライパン
- ゴムべら や 木べら
- マイクロプレイン社のゼスターグレーター - にんにくとしょうがを細かくすりおろすために。
保存
残った分は密閉容器に入れて冷蔵庫で3~4日保存できます。
美味しく作るコツ
- 豆腐 - 特に絹ごし豆腐を使う場合は、切ったり混ぜたりしている間に豆腐が崩れないようにしたいので注意が必要です。よく切れる包丁を使って角切りにします。かき混ぜるときは、スプーンやヘラなど、先の丸い調理器具を使い、必要なときだけかき混ぜるようにしましょう。
- 塩 - メーカーによって、 豆板醤 に含まれる塩の量が大きく異なることがあります。調理の最後に味見をしてから塩を加えることをお勧めするのは、最終的に塩を加える必要がないかもしれないからです。
- ソースのとろみ - ソースのとろみの度合いは、鶏ガラスープや水を少し足したり減らしたりすることで、薄くしたり濃くしたり、と調節することができます。
- 加熱しすぎない - 加熱しすぎるとソースがダマになるので注意しましょう。
FAQ
麻婆豆腐は、四川料理で有名な辛くてピリッとした刺激のあるソースで豆腐とひき肉を煮込んだお料理です。ソースは辛く、うまみがあり、香ばしいのが特徴です。
麻婆豆腐の重要な材料である豆板醤は、ほとんどのメーカーで小麦が使われていますので、グルテンフリーの豆板醤を選んで使う必要があります。
麻婆豆腐は、100年以上前に中国四川省の成都にあった夫婦経営のレストランが発祥です。考案者は料理人で顔にシミのある妻で、彼女が作ったおいしい豆腐は麻婆豆腐と名付けられ、「シミのあるおばあさんの豆腐」とも呼ばれました。彼女の作る麻婆豆腐は、香辛料が効いていて汗が出るほどの辛さだったと言われています。今では、この料理は四川料理を代表する有名な一品となり、世界中で食べられるようになりました
📖 レシピ
四川風麻婆豆腐
- 準備: 5分
- 調理: 15分
- 合計時間: 20分
- 分量: 4 人前 1x
- 分類: メイン料理
- 国: 中国
説明
四川風麻婆豆腐は、ピリッと辛く、刺激のある香ばしいチリソースで煮込んだ柔らかい豆腐が特徴です。ご飯と一緒に食べると最高です。
材料
1 大さじ ゴマ油(分けておく)
1 小さじ 四川花椒粉
1 ½ 大さじ にんにく (すりおろし)
1 大さじ しょうが (すりおろし)
1 大さじ 豆板醤
200g 豚ひき肉 (赤身)
1カップ (237ml) 減塩鶏ガラスープ
2 大さじ 醤油
1 大さじ コーンスターチ
1 大さじ ラー油
450 g 絹ごし豆腐 ( 1インチ(2.5cm)角に切る)
1 小さじ 砂糖
2 大さじ ワケギ (緑の部分のみ、薄くスライスする)
作り方
調理を始める前に、材料の下ごしらえは全て準備しておきましょう。このお料理はすぐに出来上がりますし、準備しておくことで、かなり楽に作ることができます。
ノンスティック加工の大きめのフライパン、または 中華鍋 にゴマ油小さじ2を加え、中火で加熱します。花椒粉を加え、30秒炒めます。
次に刻んだにんにく、すりおろしショウガ、豆板醤を加え、1分ほど炒めます。
次にひき肉を入れ、色が変わってパラパラになるまで炒めます。豚肉を炒めている間に、小さなボウルにコーンスターチと大さじ2の水を入れて混ぜ、とろみを作ります。
豚肉に火が通ったら、鶏ガラスープ、醤油、とろみを入れて混ぜます。1分ほど、少しとろみがつくまで加熱します。
ラー油をソースに入れて混ぜ、角切りにした豆腐をそっと入れます。お豆腐の形が崩れないようにかき混ぜながら、5分ほど煮込みます。
砂糖、ワケギ、ゴマ油を小さじ1入れて混ぜ、さらに1分加熱します。
麻婆豆腐は、ふっくらと炊いたご飯と一緒に食べると、この素晴らしいソースがしみこんで最高に美味しくお召し上がりいただけます。
美味しく作るコツ
栄養素
- 1食あたり:
- カロリー: 253
- 糖質: 2.1 g
- 塩分: 657.1 mg
- 脂質: 18.5 g
- 炭水化物: 8.1 g
- タンパク質: 16.1 g
- コレステロール: 34 mg
キーワード: 四川風麻婆豆腐
Tina Yee says
This is a very good recipe. Growing up in China my grandmother would make this dish on weekends.
アシャ says
Thanks so much Tina! 🙂 It is such a great dish.
Marie-Pierre Breton says
This dish is simply divine with all the aromatic it contains! If you dig Sichuan Peppers this is a great way to highlight it! Super easy recipe to make if you've got all the ingredients! Yum! A keeper.
アシャ says
Thanks so much, glad you liked it!
Bernice says
Looks amazing! One quick question... can I use Korean style fermented bean paste in place of the Doubanjiang? Only because I already have it in the pantry!
アシャ says
Thanks! You can use it as a substitute for doubanjiang, however, keep in mind that the flavour is different. So the resulting dish will taste different, but still tasty!
Vanessa says
Such a flavourful dish - was a delicious dinner!
アシャ says
Thank you!
nancy says
i love a good mapo tofu - this one is a delicious and easy to make. i love how spicy it
アシャ says
Thanks so much 🙂